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就労移行支援に通いたいけどお金がない・・・
生活費はどうすればいいのかな?
障害や病気を持つ方が就職を目指して訓練を行う「就労移行支援」。
この福祉サービスを活用する方は多いですが、一方で生活費などの必要な資金がないという現実があります。
そこで本記事では、就労移行支援を必要とする方が資金面で抱える課題とその解決策について解説します。
この記事は発達障害の当事者で障害者の働くを応援するブログを運営する「クーさん」が執筆しています。
就労移行支援に通うのにかかる費用
前年度の収入がある方の場合、就労移行支援に通うことそのものにお金がかかる場合があります。
通うのにかかる料金は、基本的に前年度の収入に応じます。
具体的には、下記の表を参考にしてください。
| 世帯の収入 | 負担上限月額 |
---|---|---|
生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
市民税非課税 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般1 | 市町村民税課税世帯(所得税16万円未満※1) ※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム、ケアホーム利用者を除く※2 | 9,300円 |
一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
※1:収入が概ね600万円以下の世帯が対象になります
※2:入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム等利用者は市町村民税非課税世帯の場合、「一般2」
前年度の収入がない場合には負担金額は0になりますが、住民税を払っている方は負担金額がある可能性がありますので、必ず市役所の障害福祉課などに相談するようにしましょう。
【お金がない】通所中の生活費はどうする?
就労移行支援通所のかかる費用は前述したとおりですが、通所中の生活費も収入がない分ネックになってきます。
そこで通所中の生活費を補うためにどのような方法があるのか、また通所中に禁止されている行為などについても解説します。
就労移行支援通所中は規則があるので、お金を稼ぐことができないパターンも多いです。
貯蓄や仕送り
就労移行支援に通うにあたって、大体の方の生活費はおそらく貯蓄や家族からの仕送りになるかと思います。
就労移行支援は最大2年間なので、その間に必要なお金に関しては貯金や家族を頼りにするのがベストです。
ただし、それだけで足りない方も多いと思いますので、他の方法も解説します。
アルバイト
まず生活費を稼ぐために最初に思い浮かぶのが「アルバイト」です。
「アルバイトで働きながら通所したい」という方は多いですが、実はアルバイトは禁止されています。
アルバイトは雇用契約を結んでの仕事なので、「就職している」と判断されるためです。
就労移行支援そのものが「就労可能でない方」向けの福祉サービスですので、就労移行支援に通わなくてもアルバイトできている方は「就労が可能な状態である」とみなされます。
隠れてアルバイトをする場合でも、住民税の額が増えることにより判明することが多いので注意が必要です。
ただし、あくまでも例外措置としてアルバイトが許可されるケースがあります。たとえば家賃も支払えないほどお金に困窮している場合などです。
しかしこれらの判断も自治体の考えでOKな場合とNGな場合があるので、必ず確認するようにしましょう。
副業・内職(雇用契約を結ばない)【体験談】
アルバイト以外にクラウドワークスなど副業のような形で働く、という手もあります。
これは筆者のケースですが、就労移行支援通所前からブログをしていてわずかな金額ですが収入はありました。
就労移行支援に通所するにあたり、ブログを辞めなければいけないのかな?と思ったのですが、市役所や就労移行支援の方に「特に問題ありません」といわれブログをつづけました。
ブログやクラウドワークスなど、仕事の中でも雇用契約を結ばないものはNGにならない可能性があります。
※ただし、これも自治体の判断によるので必ずという訳ではありません。また稼ぎすぎて住民税が課税されるとNGになる可能性もあります。
≫CrowdWorks(クラウドワークス) を詳しく見てみる
※自治体や就労移行支援に隠れて仕事をすることを推奨するものではありません。仕事を行う前に必ず自治体に問い合わせるようにしてください。
障害年金
アルバイト以外の収入源の一つとして挙げられるのが「障害年金」です。
障害年金の申請には初診日から半年経過している必要があります。
障害年金には厚生年金・基礎年金があり、初診日当時に加入していた年金制度を基準に決まります。
もし厚生年金加入時に初診日があった場合は「障害厚生年金」に、国民年金の場合には「障害基礎年金」となります。
障害年金は厚生年金が1・2・3級、基礎年金は2級までとなっています。
もし就労移行支援に通おうと考えていて、障害年金の申請を行っていないのであれば、ぜひ試してみてください。
※主治医との相談の基、申請することをお勧めします。
生活保護
障害年金だけではとても生活できない、という場合に選択肢にあがるのが「生活保護」です。
筆者は特におすすめしませんが、6カ月だけ、1年間だけなど期間を限定して生活保護を受けることは可能です。
どうしても生活が苦しくて家賃も支払えないような場合には検討してみるとよいでしょう。
失業手当
もし会社を退職してすぐに就労移行支援に通所する場合には、「失業手当」を受け取ることができます。
失業手当は雇用保険の被保険者期間が離職前の2年間で通算12カ月以上であればもらえるもので、おおよそ離職前の給与の50~80%ほど受け取ることができます。
就労移行支援に通いながら給付を受けることができるので、もしまだ申請していない方はハローワークで手続きを行いましょう。
参考:ハローワークインターネットサービス – 雇用保険手続きのご案内 (mhlw.go.jp)
傷病手当(在職中の方)
在職中のリワークとして就労移行支援に通う方は、「傷病手当」を受け取ることができます。
傷病手当は支給を開始した日から通算して1年6カ月受け取ることができるので、金銭面でとても頼りになります。
業務外の病気のけがや療養中に申請することが可能ですので、在職中の方は傷病手当の申請を行うことをおすすめします。
参考:傷病手当金について | よくあるご質問 | 全国健康保険協会 (kyoukaikenpo.or.jp)
給付金・貸付金
厚生労働省より生活を支えるための支援が何種類かあります。
近年はコロナ化の影響で給付金や貸付金など支援制度が充実しているので、それを頼りに生活するという方法もあります。
以下例)__________________________
◎電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金
>電力・ガス・食料品等の価格高騰による負担増を踏まえ、特に家計への影響が大きい低所得世帯(住民税非課税世帯)に対し、1世帯当たり5万円を支給します。
◎社会保険料等の猶予
>生活に不安を感じておられる方々への緊急対応策の1つとして、社会保険料のほか、国税や公共料金等の支払・納付猶予等が認められる場合があります。
◎生活困窮者自立制度
>様々な課題を抱える生活に困窮する方に対して、一人ひとりの状況に合わせた包括的な支援を実施しております。
◎住居確保給付金(家賃)
>新型コロナウイルス感染症の影響による休業等に伴う収入減少等により、住居を失うおそれが生じている方等に対して、住居確保給付金を支給することにより、安定した住まいの確保を支援します。
※記載している内容は2023年3月現在のものです。今後変更されるものもあるので必ず政府のHPなどを確認するようにしてください。
参考:生活を支えるための支援のご案内(厚生労働省)
_______________________________
生活費を抑えるためにできること【お金がない】
ここまで就労移行支援に通いながらお金を稼ぐないし手に入れる方法を解説しました。
次に、生活費を抑える方法を何点か紹介します。
自立支援医療制度
統合失調症などの精神疾患を有する者で、通院による精神医療を継続的に要する方などは医療費の自己負担額を軽減する「自立支援医療制度」があります。
患者の負担が過大なものにならないよう、所得に応じてひと月当たりの負担上限額が設定されおり、医療負担が1割となります。
毎月病院や精神科カウンセリングなどに通ってらっしゃる方は医療費もかなりの負担になると思うので、自立支援医療制度の利用をおすすめします。
参考:自立支援医療制度の概要 |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
障害者手帳
生活費を抑えるために活用できるのが「障害者手帳」です。
障害者手帳を活用することで、市バス・地下鉄などの交通機関やその他娯楽施設など様々な割引を受けることができます。
障害者手帳の申請には診断書などが必要となりますが、身体障害者だけでなく精神・発達障害の方も申請が可能なので、ぜひ有効活用してみてください。
非課税世帯への給付
コロナ下の給付制度として住民税非課税世帯への給付を行う都道府県や市町村があります。
内容は都道府県によって異なりますが、条件に合致していれば給付を受けることができるので、ぜひ積極的に活用しましょう。
日常的にできること
上記の給付や割引以外で自分自身でできる生活費の節約を何点か紹介します。
・格安スマホキャリアへの変更
・なるべく外出することで光熱費の削減
・外食は可能な限りしない
・サブスクを控える
毎日生活する上で節約できることはいくらでもあります。生活費が苦しい方は積極的に上記のことを実践して生活費を抑えるのも一つの手です。
実はこれは筆者も行っている節約方法だったりします。
お金がかからない就労移行支援選び【お金がない】
生活費を抑える方法はわかったけど他に何か節約できるものはある?
就労移行支援によっては昼食代・交通費などが支給されるところもあります。次にその就労移行支援に関して紹介します。
昼食・交通費支給の就労移行支援
就労移行支援の中でも交通費・昼食を提供しているところもあります。
特にあまり規模が大きくない就労移行支援ではそのような制度を導入していることが多いです。
ですが、就労移行支援に通うならなるべく実績があるところがいいですよね。
そこでおすすめなのが「 Cocorport(旧社名:Melk) 」です。
ココルポートでは上限月2万円の交通費助成と昼食としてお弁当の支給を行っています。
全国に多くの事業所があり、実績もあるのでおすすめです。
その他の就労移行支援に関しては下記の就労移行支援おすすめまとめをご覧ください。↓
≫【本音で選ぶ】厳選15選!就労移行支援おすすめランキング【どこがいい?】なるべく早く就職するために
就労移行支援に通う期間が長引くほど、貯金が少なくなり、生活が苦しくなります。
なるべく早く就職するために、就労移行支援以外も活用することをお勧めします。
次に、就労移行支援以外で就職に役立つ制度・サービスを紹介します。
ハローワークを活用する
障害者雇用の求人を探す場合、真っ先に浮かぶのが「ハローワーク」です。
就労移行支援経由だけでなく、ハローワークの求人をよくチェックすることをお勧めします。
ハローワークの求人は中小企業が多いというネックがありますが、求人数としては多いほうなので、どんな求人や募集があるかを確認するだけでも価値があります。
求人の内容をみて、訓練の参考にするのもオススメだよ
転職エージェントを利用する
就労移行支援に通うor通わない、どちらの場合でも積極的に活用したいのが「転職エージェント」です。
特に就労移行支援に通うお金がないのであれば、転職エージェントだけでも登録すべきだと思います。
転職エージェントは無料で活用でき、就職の相談から求人の紹介までトータルで就職をサポートしてくれます。
今の状況を相談するだけでも頼りになるので、ぜひこの機会に登録・相談をするようにしてみてください。
※障害者雇用・障害者枠での就労は、「障害者手帳を所有している方のみ」が対象となっています。手帳を所有していない方は、一般枠の就労サービス・エージェントを利用しましょう。
・首都圏・関西マイナビパートナーズ紹介 (おすすめ)
・全国dodaチャレンジ
・首都圏+大阪障害者雇用バンク
なかぽつを利用する
就労移行支援以外に障害を持った方の就職をサポートしてくれるのが「障害者就業・生活支援センター(通称:なかぽつ)」です。
就業面だけでなく生活面の一体的な支援を行う期間で、就業の相談や職場実習の斡旋をおこなってくれます。
就職準備訓練では履歴書の書き方から面接対策まで行ってくれるので、とても頼りになる機関です。
※こちらはアルバイト禁止などのルールはないので、働きながら就職活動をした方におすすめです。
【お金がない】就労移行支援通所中の生活費はどうする?まとめ
今回はお金がない場合の就労移行支援通所中の生活費に関して解説しました。
就労移行支援は無料であっても生活費など金銭面での不安は多いですよね。
なおかつ移行支援ではアルバイトが禁止なので、生活費に困る方は多いと思います。
筆者の結論としては、必ずしも就労移行支援に通う必要はなく、「なかぽつ」や「転職エージェント」を活用して就職するのも一つの手段だと考えています。
※もちろん就労移行支援でプログラミングなどのスキルを学ぶのも大事ですが。
生活費・通所にかかる費用を考え、自分に合った就職活動を進めてください。皆さんの就職活動を応援しています!
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就労移行支援の比較
就労実績 | 定着率 | 事業所数 | 対応エリア | 対象障害 | |
---|---|---|---|---|---|
LITALICOワークス | 累計就職者数10,000名以上 | 90% | 110か所以上 | 北海道 / 仙台 / 栃木 / 埼玉 / 千葉 / 神奈川 / 東京 / 静岡 / 愛知 / 京都 / 大阪 / 兵庫 / 岡山 / 広島 / 福岡 / 宮崎 / 沖縄 | 精神・発達・知的・身体・難病 |
Kaien | 累計就職者数1,400名以上 | 94.9% | 14か所 | 東京 / 神奈川県 / 埼玉 / 大阪 | 発達 |
ミラトレ | 就職率85% | 90% | 14か所 | 東京 / 神奈川県 / 千葉 / 埼玉 / 大阪 / 兵庫 / 愛知 | 精神・発達・知的・身体・指定難病 |
atGPジョブトレ | 1事業所当たり24名(年間) | 91.4% | 7か所 | 秋葉原 / 大手町 /お茶の水/ 横浜 / 梅田 | うつ症状・発達・統合失調症・聴覚障害・難病 |
ココルポート | 累計就職者数2,400名以上 | 88.2% | 60か所以上 | 東京 / 神奈川県 / 千葉 / 埼玉 / 福岡 | 精神・発達・知的・身体・指定難病 |
welbe ウェルビー | 累計就職者数5,032名以上 | 89% | 97か所以上 | 東京 / 神奈川 / 千葉 / 埼玉 / 高崎 / 宇都宮 / 静岡 / 愛知 / 大阪 / 京都 / 兵庫 / 岡山 / 広島 / 松山 / 福岡 / 熊本 / 鹿児島 / 札幌 / 仙台 / 新潟 | 精神・発達・知的・身体・指定難病 |
d-career ディーキャリア | 非公開 | 93.4% | 70か所以上 | 東京 / 神奈川県 / 千葉 / 埼玉 / 大阪 / 愛知 / 福岡 | 発達 |
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当サイトの参考リンク
就労移行支援・就労定着支援に係る報酬・基準について:厚生労働省
障害者の雇用支援:高齢・障害・求職者雇用支援機構
障害者雇用の現状:文部科学省
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